クロスバイクとロードバイクの違い 微妙だけど結構変わる ヘッド周りとフォークの話

headtube & folk 01自転車
ヘッドチューブとフォークについての記事となっております。写真だとなかなか違い分からないですよね。この辺は、かなりディープな話に聞こえると思います。しかし、走行性能に結構な影響を与える部分なので、本来はもっと注目されるべき部分だとおもっております。
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クロスバイクとロードバイクの違いシリーズ
とうとう、、、第何回かになりました!!

今回は、『たいしたことなくない?』とおもわ
れがちなヘッド周りとフォークのことについて

書いていきます。数値上の違い非常に小さく、
それが??レベルです。しかし、どれくらいの

スピード域で、どれくらいの距離を、何時間くらい
走りたいかなんてことを想定すると結構影響の

ある部分です。にも関わらず、そんな違いなど発想
すらなく自転車屋さんに行っても質問事項として

頭に浮かぶまでもなく、自転車屋さんも細かい話だし
ということで説明なく終わります。実際のメーカーの

事例も交えて話を進めて行きます。購入前のかたや
新しい車種を購入しようと検討している方はご参考

いただければと思います。

ちなみに以前までのシリーズはこちらです。

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そもそもヘッド&フォークの役割について

そもそもヘッド&フォークの役割について書いて
行きます。どうしても、メインのフレームや、

見栄えが富んでいるホイールに比べると地味な
存在なのですが、走行性に大きく影響を与える

部分なので、是非読んでみて下さい。

ヘッドについて

ヘッドチューブと呼ばれる部分で、フレームの一部と
なっております。このチューブの長さが前傾姿勢が

しやすいかしにくかの判断基準となります。

・ ヘッドチューブ長い=前傾姿勢 緩い
・ ヘッドチューブ短い=前傾姿勢 深い

となります。

これは、前者が素人、後者が玄人のように囚われガチ
ですが、ヨーロッパのプロ選手でも長いものを使う人

がいたり、レースによって使い分ける人がいたりします。
そのため、前傾姿勢だけで素人、玄人の判断は適していない

と思います。しかし、プロレベルの場合は、全員前傾が深い
中で、浅いか深いかの違いがあるので、基本一般的な見え方

としては、深いになると思います。深くするのは、高速時の
空気抵抗を極力減らすためです。頭の位置は、空気抵抗の

抑える重要ポイントで、如何に楽に速く走るを目指すと深い
方向に行くということです。
矛盾しますが、昨今パワーという

指標が新たに加わり、あまりに極端な前傾姿勢だとパワーが
出ないということからそのバランスがより重要視されるように

なってきております。

フォークについて

ヘッドチューブに突きささっている二股に
なって、ホイールを挟んでいるパーツです。

このパーツは、思っている以上に重要パーツで、
直進安定性、コーナーリング、加速性、立ちこぎ

(ダンシング)時の振り、走行中の振動吸収
など
に影響を大きく与える部分になります。私が自転車

を始める前は、フォークだけを製造している
メーカーがあったことからも非常に繊細な

パーツだったことがわかります。

重要ポイントとしては、

① 素材 (現在は、ほぼカーボンですが)
② フォーク角度


① ロードバイクのは、現在だとほぼカーボン素材
のものです。しかし、クロスバイクの場合は、鉄

(クロモリ)、アルミの場合があります。個人的には、
予算が許すようであれば、カーボンをオススメします。

②が地味に重要です。そもそも、数度程度しか違い
がないので、『たいしたことないでしょ!』となり

がちです。ところが、これは、体感すると結構な違い
があります。簡単にいいますと、角度が低いと、

直進安定性が高い、言いかたを変えると、手放し運転
がしやすいような感じです。


角度が高いと、コーナーリングがしやすく、加速性に
富んでいるという感じです。


一長一短あるのですが、その辺は次の章に託します。

クロスバイクの場合は


以前の記事の通り、クロスバイクは、基本的に
タウンユースとフィットネスを目的に設計しており

ます。そのため、できる、できないは別として、
だいたい巡航速度25km/時あたりで、30分~1時間30分

程度のライドが快適であることを想定してあります。
その場合に辛くない姿勢で、スピードが安定してでる

ための設計をします。そのため、

① ヘッドチューブが長い
② フォーク角度が小さい

基本的には、前の章の説明の通りです。補足をしますと、
クロスバイクであまり気にする必要がないと思われる、

空気抵抗削減、高速コーナーリングの安定、加速性能
といった部分が省かれているといった感じです。

一方で、直進安定性は重視された設計になっているので、
平坦路をたんたんと走る際は、場合によってはロードバイク

より楽に、速く走っている感覚が得られると思います。
個人的には、不思議とクロスバイクは、そこまで力を

いれなくてもスピードに乗り易いなと感じておりました。

ロードバイクの場合は

もうおわかりかと思いますが、クロスバイクの逆
となります。

① ヘッドチューブが短い
② フォーク角度が大きい


前章の真逆となります。補足としては、長さと角度
のバランスのとり方が、メーカーや車種によって多様化

していることです。また、ここにステムというパーツ
が絡むことでフレームとフォークでは補いきれない

味付けをすることが出来ます。複雑になり過ぎるので、
ここでは、割愛しますが、数ミリ、数度の違いで好み

が出てくるので、不思議なものです。体の柔軟性や
老化が進むにつれても嗜好が変わるはずなので、

ある意味永遠に答のない旅かもしれません(ひぇぇえええ) 

実際にメーカージオメトリの事例を上げてみよう

実際にメーカーのジオメトリ表を活用して
見てみましょう。上記のように書いたものの、

あれは、一般論なので、メーカーによっても
かなり違いがあります。また、クロスバイクと

ロードバイクでサイズ表記が違いますが、私の
サイズに当てはまるものを事例として挙げて

おります。

トレック: https://www.trekbikes.com/jp/ja_JP/
ジャイアント: https://www.giant.co.jp/giant20/

トレックの場合

トレックは、初めて購入したクロスバイクとのこと
で、掲載することにしました。

<比較車種>
・ クロスバイク FX3 サイズ M
 ヘッドチューブ長: 130mm
 フォークアングル: 71.5°

・ ロードバイク Emonda サイズ 52
 ヘッドチューブ長: 140mm
 フォークアングル: 72.8°

ジャイアントの場合

ジャイアントは、現在乗っているロードバイク
がTCR ADV SLということで2事例目としてました。

<比較車種>

・ クロスバイク Escape R3 サイズ S
 ヘッドチューブ長: 145mm
 フォークアングル: 72°

・ ロードバイク TCR ADV SL サイズ S
 ヘッドチューブ長: 130mm
 フォークアングル: 72.3°

所見

まずは、トレック、ジャイアント比較論をします。
結構違ってましたね。この辺がメーカーの思想が

設計に出ているのかと思います。ちょっとその思想
までは、はかれないところがあります。

単純にトレックは、クロスバイクとロードバイクで
設計に結構違いが出てましたね。興味深いポイントは、

ヘッドチューブがEmondaの方が長いことですね。
Emondaは、ヒルクライムに特にオススメのバイク

のため、空気抵抗削減よりも、パワーを出しやすい、
呼吸がしやすいなどを意識しているのかもしれない

ですね。また、単純にユーザーとしては、フレーム
サイズの選択幅が広いのはGOODポイントですよね。

一方、ジャイアントは、ヘッドチューブは定石通り
クロスバイクの方が長い設計です。しかし、フォーク

アングルは、あんまり違いがないようです。
ジャイアントのクロスバイクは、街中での取扱は

非常にしやすいのかもしれないですね。



<余談>

トレックには、エアロバイクという空気抵抗を
最大限に削減する設計をしたMadoneという車種

があります。当バイクのヘッドチューブ長は、
同サイズで121mmということでかなり設計が

違うことが分かります。ジャイアントには、
プロペルという車種がありますが、ヘッドチューブ長

は、TCRと同じ130mmでしたね。

さいごに

クロスバイクとロードバイクの違いヘッド&
フォークということでお届けしてきました。

改めてですが、

<クロスバイクの場合>
・ 直進安定性に長けた設計がなされている。
・ フォーク素材が、色々あるので、予算に
  応じた検討が必要
  → カーボンがオススメ

<ロードバイクの場合>
・ 巡航速度、加速性、コーナーリングの
  バランス感が良い設計
・ 空気抵抗削減を意識された設計


という基本設計に加えて

<追加ポイント>

・ メーカーによって設計思想が結構違う
・ ロードでもヘッドチューブ高いものある
 → 前傾がツライ場合の選択ポイント
・ しかし、パーツで調整もできる
 → 見かけを犠牲にするが。。。


こんな感じですね。メーカーのジオメトリ表
の見方は、なんだかプログラミング用語を見ている

感覚で、なんのこっちゃとなりガチです。しかし、
結構意味があるので、この辺も購入前の検討材料

に入れてみるとおもしろいと思います。

では

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