月が、かなりキレイにまんまるだとなんだか幸せな感じがするのは気のせい?
でおなじみの、rodanサイクルです。
本日の話題は、昨年ぐらいから話題沸騰中のグラベルロードについて
語っていきたいと思います。
そもそも、自転車に関心がそこまで無い人の場合、どれもこれも同じと
ちゃうんかい??といった感想を持たれてもおかしくありません。だって、
見た目ほぼ同じだもんね。加えて、ロードバイク乗りからしても
グラベルロードとは、何?って方まだまだ多いのでは?実は、私がその一人。
ということで、実際に同じ会社のロードバイクとグラベルロードのジオメトリ
を比較することでどのような違いがありそうか考えてみることにしました。
では、いってみよ~~~
まずは、グラベルロードとは
グラベルロードとは、一体どんな自転車なのでしょうか。
グラベルロードとは、未舗装路を楽に、速く走る自転車というのが一般定義です。
未舗装路とは、例えば、砂利道、峠にある未舗装路、非常に浅い川縁などです。
こうした道は、ロードバイクでは、タイヤやジオメトリの関係で、不快及び
トラブルになり易いです。つまり、速く走れません。未舗装路専門のロードバイク
をグラベルバイクと呼ぶで理解はOKです。
<余談>
矛盾したこといいますが、先日再開されたワールドツアーのストラーデビアンケ
なんてレースは、一般人はグラベルロードで走った方が速いかもです。加えて
言いますと、ベルギー(フランドル地域)のレース全般、パリールーベなども
グラベルロードの方が、楽しめるかもしれません。あのレベルの道をロードバイク
で走れるのは、プロの強靭な体と技術によります。しかも、プロですら、厳しい
コースに対応するために、タイヤは太くするとかハンドルのバーテープを厚めに
するなど工夫してます。
ちなみに、ベルギー(フランドル地方)は、歩いているだけでタフでした。
ロードバイクとグラベルロード比較するその前に
ではでは、具体的にどんな違いがあるか詳しく見て行きたいと思います。
が、その前に、どのような比較をするのか比較条件を提示します。
マイバイクである、ジャイアント社から抜粋します。
- ロードバイク: TCR ADV SL(8世代のキャリパーブレーキ)
- グラベルロード: Revolt ADV 2
この2社での比較をしたいと思います。TCRは、サイズSに乗っているので、こちら
を採用します。Revoltは、適正サイズがXSとなっているので、こちらを採用します。
いづれもメーカー推奨身長に私の身長(169.5cm)を合わせてのサイズを選択している
ので、比較した際に自転車自体の違いが良く分かると思います。
Let’s 比較
では、具体的に比較しましょう。比較していくのは、各ジオメトリと
パーツに関する点とします。
- シートアングル
- ヘッドチューブ
- フォークアングル
- ホイールベース
- チェーンステイ長
- BBドロップ
以前に、各ジオメトリについて色々書いている記事があるので、良く分からん
という方は、こちらも参考にしてみて下さい。
シートアングル
まずは、シートアングルです。
- TCR: 73.5度
- Revolt: 74.0度
あんまり変わらないっすね(笑)0.5度変わると、サドルの前後位置が気になる
と感じる人も出るので、あまり変わらないことないだろう!!って突っ込みもあり
そうです。しかし、もっと極端に違ったり、メーカーが違うとこの程度の差は
出るので、まぁ、違いは少ない個所と断定します。速く走るが重視される自転車
であるのは、共通点だと言えそうです。
ヘッドチューブ
ヘッドチューブに行きましょう。
- TCR: 133mm
- Revolt: 125mm
これは、おもしろい結果になりました。なんとTCRの方がヘッドチューブ長いです。
ヘッドチューブは、乗車姿勢をどれだけ前傾に出来るかの鍵を握る部分です。
いいかえると、低くすればするほど、空気抵抗を抑えるポジションを取ることが
出来るので、速度維持がし易くなります。一方で、低くし過ぎると力が出ないなど
デメリットもあり、ハンドル位置の調整が重要になってきます。
そのような観点からするとTCRの方が短くて良さそうですが、Revoltの方が短い
という結果でした。これは、なんでか良く分かりませんね。ま、TCRは、力を
掛けて、急加速や一定の高出力を維持しやすい(ようはヒルクライム能力)
ことを目指しているため、ややヘッドチューブが高く設定しているかと思います。
Revoltがなぜ低いヘッドチューブかはちょっと分からないですね。
フォークアングル
フォークアングルに行きましょう。
- TCR: 72.5度
- Revolt: 70.5度
これは、違いが鮮明にでました。しかも、おもしろいのが、グラベルロードは、
他のサイズも全て70.5度に対して、TCRは、各サイズごとに調整されております。
グラベルロードは、フォークアングルをなだらかに設定することで、安定性が高い
自転車を目指していると考えられます。未舗装路という、かなり不安定な場所を
走ることを想定しての設計なことが良く分かります。
ホイールベース
ホイールベースに行きましょう。
- TCR: 970.3mm
- Revolt: 1014.4mm
これは、更に鮮明に違いがでましたね。ま、フォークアングルがなだらかになっている
ことは、ホイールベースが長くなる傾向にあるので、当たり前と言えば当たり前です。
結果として、およそ45mm違うわけですが、これは別のジャンルのバイク(その話を
してますが)と言えます。まだまだ自転車に関心がそこまで無いという人には、
45mmの違いと思われそうですが、乗り心地や反応性は大きく変わります。
似て非なるものとはいったものです。
チェーンステイ長
チェーンステイ長に行きます。
- TCR: 405mm
- Revolt: 425mm
20mmの違いです。よく観察しなければ、違いがないような差ではあります。
しかし、ホイールベースの項目で書いた通り、この20mmは大きな違いです。
繰り返しになってしまいますが、未舗装路で自転車が暴れてしまう振動を出来る
限りフレームでいなすような設計をグラベルロードではしている象徴のような
長さですね。私の最初に乗っていたクロスバイクもこれぐらいの長さでした。
BBドロップ
BBドロップに行きます。
- TCR: 67.5mm
- Revolt: 70.0mm
以外な結果でした。TCRが結構短いです。BBドロップは、車体の重心が
高いか低いかを現わす個所になります。TCRは、レース用ロードバイクなので、
車高は低い方が速く走るためにメリットがありそうですが、どうもそのような
設計ではないですね。車高は、高速域(時速40km以上)で走行する時は、
やっぱり低い方が安定します。Revoltは、安定しない道を走るため、低くした
のかと思われます。
<余談>
今回の比較対象のTCRは第8世代ですが、第9世代のものは、69.5と少し低く
設計しなおされてます。この辺は、プロのレース時のフィードバックが影響
受けたのかと推測します。プロレースの高速化に適応させた結果ではないか
と思いますね。
パーツ類について
パーツ類で特に目を引くものは、ズバリ『ハンドル』です。
一目でわかるのが、いづれのバイクを真正面から見てみるとわかります。
ハンドルのドロップ部がグラベルロード用のものは、かなり広がっているのです。
個人的には、なんだか見た目がカッコいいと思ってます。数値にするとわずか
ですが、見た目はかなり違います。ドロップ部を握った時に胸郭が広がるように
設計されています。エアロダイナミクスよりも、直進安定性を重視している
ことが見て取れます。
次に、『タイヤ』です。ロードバイクでは、路面抵抗を極力そぎ落とすことを
目指してます。しかし、グラベルロードでは、路面抵抗を抑えることと悪路でも
パンクしない強靭さも考慮されたタイヤとなってます。いわゆる、ごつごつした
ブロックタイヤというやつです。
いづれのパーツにせよ、こちらのサイトで詳しく見てとれるのでさっと写真だけ
でも見てみては如何でしょうか。
さいごに
んー、これは、実に楽しそうな自転車ですな。
もっと潤沢にお金があれば、、、簡単に手を出してしまいそうです(笑)。
ただでさえ、お財布の心配はつきないのに、コロナのせいでもっと心配性
になってしまったのが非常に悔やまれます。
自転車には、レースという競争心を駆り立てるという魅力があります。それとは
別で、アドベンチャーという好奇心や冒険心を駆り立てる魅力もあります。
グラベルロードは、まさにそんあ好奇心と冒険心という子供のころに持ち合わせていた
感情に火を付けるような印象です。
グラベルロードで、今年の夏は冒険心を駆り立てるのもありかもしれないですね。
ではでは~~~
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