今回の記事は、クロスバイクの更なる深堀をする記事となってます!!
いやいや、もう既にそんなのはあまたとネット上に落ちているでしょう!という声が多数およせ頂いております。しかし!ここはrodanサイクル的な切り口でグッと掘り下げていきます。
特に今回は、購入前の方が気になる金額を切り口に話を展開しております。しかし、価格帯で分類していることもあり、その他のことの説明が省かれている点があります。言葉の定義等で分からないことがあれば、ご質問やご指摘をお願い致します。
価格帯で分類したのは、やっぱり初期投資が気になるよね。ということと、走行性能に違いが出てくるからです。また、クロスバイクで走ろうと思えばかなりの距離を走ることが出来るので、安全性も大切です。その辺も価格差の影響が出るところです。ご注意くださいませ。
では、いってみよ~~~
クロスバイクの定義の再確認
クロスバイクの定義をおさらしておきます。ロードバイク、マウンテンバイク、シティサイクルの混血車である、と当ブログでは、定義しております。以下のリンクもご参照下さいませ。
更に補足すると、これから分類する各項目においてロードバイクよりなのか、シティサイクルよりなのかが分かれてきます。
マウンテンバイクの要素は含むものの、影響度が極端に高いことは少ないです。クロスバイクだと余程個性的な製品出ない限りサスペンションが付くなどマウンテンバイクを象徴するようなパーツはないからです。
それよりかは、走行性能を最大限まで推すようなロードバイクのようなクロスバイクになったり、快適性が高いのに走りは軽やかなシティサイクルよりなクロスバイクになったりします。ここは押さえておくべき重要ポイントです。それによって価格帯も大きく変わってきます。
1万円台後半~5万円くらいまで
- 生産国: どのメーカー品であってもほぼ中国
- フレーム素材: クロモリ(鉄)、アルミ(分厚いアルミ)
- ギア: シマノの名前無のようなものかスポーツバイクでは目にしないようなブランド
- フォーク: クロモリ、アルミが多い
- 販売元: アマゾン、あさひ、その他ホームセンターなど
- ブランド: ほとんどがよく知りません。一部ブリジストン、Tokyo Bike
- 走行スピード(目安): 時速15km~25km程度
- 走行距離(目安): 5km~30km程度
- 旅のお伴度合い: 低い
- 総重量: 12~15kg程度
やはり、購入前の初心者としては、この価格帯の商品は気になるところでしょう。
ズバリ申し上げて、買い!!でよいと思います。なぜかと申しますと、いわゆるシティバイクしか乗ったことが無い人であれば、全く別の乗り物に乗ったという実感を味わうことが出来るはずだからです。ママチャリという分野の自転車は、だいたい時速10~14kmと言われております。時速にして10km程度も違いが出てくると走行時の空気が変わります。私はここに完全に魅了されてしまったタイプです。つまり、走行性能は十分楽しめるレベルにあるということです。
加えてプラスなポイントは、サイクルベースあさひという巨大チェーン店でも購入できることです。自転車で何が困るって、良く分からないトラブルです。あさひのような巨大チェーンは探すのが簡単だし、人によっては近所にある可能性も高いでしょう。また、メンテナンスもある程度必要になるので、相談相手が側にいるというのは大きなメリットです。
この価格帯でこれだけのことを味わえると思えば、かなりお得だと思います。ギアについては、恐らくシマノ製が採用されていると思いますが、ノーネームの製品であってもシマノ製であれば安全性は担保されたようなものです。逆にそうでない場合は、交換等は検討すべきかと思います。
し、か、し、この価格帯のクロスバイクは要注意です。
・ 後輪の着脱が出来るか否か
これは、超重要です。後輪の着脱が簡単に出来るかどうかで、トラブル時の対応の楽さや旅行に持っていくかなどに大きく差が出るためです。どうも前輪は簡単に取り外しできる仕組みのようですが、後輪は自転車によっては、かなりやりづらい機構になっており、旅行に持っていくなどは厳しいと思われます。
・ パーツの交換があまり出来ない
この価格帯のバイクは、走行性能を上げることを想定して作られて無さそうです。そのため、走行性能を上げるためのパーツがセッティング出来ない可能性があります。自転車の楽しみの一つであるパーツ交換が出来るかどうかがイマイチ分からないというのは大きくマイナスポイントかなといったところです。
・ 耐久性がいろいろ心配
販売対象を初心者としているので、あまりハードな使用は想定しておりません。乗り手がいくら体力があっても、自転車が付いてこれない可能性が否めません。特に長い下りでのハイスピード走行などはキケン極まりないです。パーツが耐えることが出来るか未知数のため、長い走行距離(50km以上)はしないことを強くオススメします。このクラスのバイクは、重量も比較的重いので、かえって下りのスピードがメチャ出ます。恐らく条件によっては時速50kmぐらい出てもおかしくありません。そうなると減速時に車体が耐えることができない、コーナーに入るところで曲がりきれないことが発生する可能性あり、かなりキケンです。
ということで、この価格帯のバイクをオススメする方を定義すると
サイクリングを楽しみたいが、自宅から半径5~10km範囲内程度でしか乗る気がなく、ママチャリとは別の乗り物に乗ってみたいだけ!!ないしは、とにかくお金を掛けずにまずはスポーツバイクを知りたい!!という方になります。
5万円~8万円くらいまで
- 生産国: 多くは中国、ブランドによっては台湾
- フレーム素材: アルミ(軽量性高い)
- ギア: シマノ クラリス、ソラとサードパーティーとの混合
- フォーク: ほぼカーボン、アルミの場合もある
- 販売元: 自転車専門店
- ブランド: ジャイアント、メリダ、スペシャライズド、トレック、ビアンキなどなど
- 走行スピード(目安): 時速20km~30km程度
- 走行距離(目安): 5km~100km程度
- 旅のお伴度合い: 十分
- 総重量: 9~11kg
この価格帯は、クロスバイクの中でも一番のホットゾーンといってよいと思います。以前にも紹介した私の初号機は、正にこの価格帯の上限で、次の価格帯の下限といったところでした。
では、この価格帯のバイクの特徴ですが、簡単に申しますとロードバイクの走行性能をかなり詰め込んだバイクということになります。そのため、前のカテゴリのクロスバイクと比較してもスピードがグッと上がります。数値にすると大した違いがありませんが、長く走ると大きく差がでます。また、ロードバイクの影響が強く出ていることからいわゆるロングライドもヘッチャラです。別途記事にするつもりですが、私は初号機で最終的に東京‐京都間をこの価格帯のクロスバイクで走行しました(3日掛かりましたけどね)。
リスト上に書いてある通り、ブランドもロードバイクの製造をしている企業がズラリと並びます。車業界で例えると日本のブランドはこの価格帯から入ってきていると分かりやすいかもしれないです。
自転車の分解も心配することなく出来るので、旅のお供に連れていくなんてことも気軽にできます。
しかし、とはいえ、注意はあります。
・ サードパーティ製のパーツ
各ブランドも販売に力を入れるために、どうにかして値段を安くさせようとします。そのため、完成車の一部のパーツをシマノではないものを採用することでコスト低下を図ります。実際私の初号機は、ブレーキがテクトロという企業のランクの低いパーツが採用されておりました。無論初心者の私には気にならなかったのは言うまでもありませんが、自転車屋さんのアドバイスで交換したところ激変です。この激変がなければ、東京‐京都間を当バイクで移動することは想像できません。どういうことかと言いますと危険性が高いということです。ブレーキだけでなく、チェーンやサドル、ハンドル、タイヤ当たりは安ものになっている可能性が高いです。この価格帯の自転車の宿命です。むしろパーツ交換を実感する、楽しむといったことに気がつかせてくれると思った方が精神的によいと思います。
・ やっぱり重い
前のカテゴリより軽くはなったとはいえ、やっぱり重いものは重いです。それは、パーツによるところもあるので、若干上に書いていることと解決策は被ります。そのため、旅行のお伴に出来る自転車ではありますが、やや大変であることはお忘れなく。
・ 対面販売のみ
これは、良いことでもありますが、前のカテゴリのクロスバイクは、ネット購入が出来ます。しかし、このカテゴリからは、ネット販売は基本出来ないです(出来るお店もあるようですが)。また、想定走行距離がぐっとあがることから、専門店で買わないとキケンです。トラブル対応なども覚える必要があります。
ということで、この価格帯のバイクをオススメする方を定義すると
未知との遭遇に飛び込みたい!!けど、そこまで金はない!!遠くにも行きたい!!そんな方々です!!
8万~15万円くらいまで
- 生産国: 多くは中国、ブランドによっては台湾
- フレーム素材: アルミ(軽量性高い)
- ギア: シマノ ソラ、ティアグラ
- フォーク: ほぼカーボン
- 販売元: 自転車専門店
- ブランド: 上記に加えて、ヨーロッパ系のブランド(例:コルナゴなど)
- 走行スピード(目安): 時速20km~30km程度
- 走行距離(目安): 5km~100km程度
- 旅のお伴度合い: 十分
- 総重量: 9~11kg
この価格帯のクロスバイクは、少し悲しいお知らせがあります。実は、ほぼ前のカテゴリと内容が変わりません(笑)!!!
どういうことかと言いますと、前のカテゴリよりもブランド価格を上乗せしているか、搭載パーツのグレードが高いかの違いしかないのです。特に、ヨーロッパブランドは価格帯が高く、走行性能が他国品と大きく変わらないけれど、単純にカッコイイ、ブランドネームが高いというだけです。自転車は、趣味の世界なので、見かけやブランドは超重要だと思いますので、余裕がある方は躊躇なくいっちゃいましょう。
一方で前のカテゴリと同じブランドから出ている商品の場合は、既述通りパーツがグレードアップされております。走行性能重視であれば、ここは狙い目ラインです。前のカテゴリであればパーツ交換必須でしたが、このレベルになると必要性が低くなります。やりたければやればといったところです。初めから良いものに触れてしまうと感じないですが、パーツグレードが高いと、走る、止まる、曲がるの水準がぐぐっと上がります。時短、安全、審美性の3点で高いレベルのものが堪能できます。
難点を申し上げれば、やはり若干高いかなといったところです。なんでもできますが、ここまで来ると最初からロードバイク買えばよくない?ということになりかねません。ロードバイクとクロスバイクは、初心者の方からすれば違いはハンドルくらいに見えると思います。しかし、フレーム構造が結構違うことから、パーツ交換をすることでロードバイクのようなものになるかというとなりません!!その違いについては、また別の記事で書いていきます。
ということで、この価格帯のバイクをオススメする方を定義すると
ロードバイクかクロスバイクか迷っている。。。しかし、そこまで本気じゃないけど、しっかり乗りたい!そんな方となります!
16万円以上
- 生産国: 中国と台湾(台湾比率がやや上がります)
- フレーム素材: アルミ(軽量性高い)、カーボン
- ギア: シマノ ティアグラ
- フォーク: カーボン
- 販売元: 自転車専門店
- ブランド: 上記のアッパーグレイド品
- 走行スピード(目安): 時速20km~30km程度
- 走行距離(目安): 5km~100km程度
- 旅のお伴度合い: 十分だが要注意
- 総重量: 8~10kg
このクラスのバイクは、『セレブバイク』です(笑)。今までのクラスと大きく違う点は、フレーム素材がカーボンになるということです。何かいいことあるのかということですが、んーーーーーー。。。。かなり微妙です。なぜなら、それをクロスバイクに求めるかというようなことだからです。このクラスのクロスバイクは、自転車界の最高のブランドが、最高の素材で、最高のクロスバイクを作ったらこうなります。といったカテゴリーです。
具体的なGOODポイントとしては、クロスバイクの中では、圧倒的に軽いです。クロスバイクは、フレームの表面積がロードバイクよりも大きいことから重量は必然的にあがります。しかし、カーボンという素材を採用することでかなり軽い製品に出来上がります。加えて、素材の効果とフレーム形状の効果が相まって、快適性がかなり高いです。上記の目安の走行スピードで走る場合、疲労感の少なさは他カテゴリと比較すると圧倒的でしょう。また、パーツグレードもロードバイクで採用されるものを完全搭載するので、走行性能も高いです。運動神経の高い方であれば、目安スピードよりも時速5km程度はより速く走れるのではないでしょうか。
軽量性が高いことから旅のお伴としても非常にオススメです。輪行といって、自転車をおおざっぱに分解して、電車やバスに乗せることが出来るのですが、重量が数キロ違うだけで持ち運びの楽さはかなり違います。現在私が乗っているロードバイクもカーボン製ですが、何が楽って移動が楽です。走行性能以上にここは違いが分かりやすいです(笑)。
クロスバイクの横綱格のため、あらゆるものが最高です。しかし、それでも、ロードバイクとの比較論になると話が大きく変わってしまいます。そのため、長い距離を快適且つ速く走ることを将来的に考える方々にとっては、価格の割に中途半端ということになっちゃいます。
ということで、この価格帯のバイクをオススメする方を定義すると
日常生活に上質を取り入れたい、近隣や旅先で優雅なサイクリングをしたい!そんな方になります!
まとめ
クロスバイクの細分化をしてきましたが、このような分類をしているのは今まで少なかったのではないでしょうか?どの価格帯のものが良くて悪いといったことは、ハッキリいってありません。購入者の立場によっても見え方がかなり変わるためです。
年配者(60才以上)だが、サイクリングを楽しみたい!となれば、安全性も含めて高価格帯を進めますし、学生さんで、運動経験がほとんどないといった方であれば、低価格帯から初めてみればとなります。
ただし、価格差ってなんなの?というのは気になる割に、この切り口での比較があまり見受けられなかったため、記事にしたのです。
自転車業界も昨今の産業の進化の波にさらされていると思われますが、産業全体の製造レベルの進化が大きく進んでおります。特に4つのカテゴリの2つ以上のバイクで欠陥品とか悪い評判と思われるものは探す方が難しい状況です。(最初のクラスでもかなり少ないと思われますが、場合によってはということはあるかもしれません。)
買い物は、買う前が一番楽しいので、どうぞ悩み、苦しんで下さい!!
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